研究概要
私たちの研究室では小胞体(ER)に備わる未知なるパワーの解明に取り組んでいます。ゆくゆくはタンパク質凝集体難病の治療に応用することが目標です。タンパク質凝集体難病は文字通り、異常凝集したタンパク質が身体中に蓄積する疾患群です。筋萎縮性側索硬化症、アルツハイマー病、パーキンソン病などがこの疾患群に分類されますが、なぜ病気になるのか?どうして病状が進行するのか?等の肝心な点は十分には理解されておらず、その治療法も確立されていません。私たちは「分子シャペロンαBクリスタリンを小胞体膜上に繋ぎ止めると、タンパク質の異常凝集が抑えられる」ことを見出しました。小胞体膜微小環境が発動するこの新規活性を私たちは“ERパワー”と呼んで、その実態を明らかにすべく研究を押し進めています。これまでに小胞体膜上でαBクリスタリンと一緒になって働く分子を複数見つけ出し、ERパワーが如何にして生み出されるのか?その謎に近づきつつあります。見つけ出したαBクリスタリン協力分子には、“タンパク質凝集体との関係が想定されてこなかった病気”の原因遺伝子産物も多数含まれています。思いのほかたくさんの病気が「ERパワー不足>>>タンパク質凝集体が異様に溜る>>>症状が出る」コースを辿るのではないか?と私たちは考えています。ERパワーを自由自在にオン?オフできれば、このような”ERパワー不足病”の診断?治療も夢ではありません。ERパワーの発動に関わる分子は治療標的にも、そして早期診断に不可欠なバイオマーカーにもなり得ます。私たちと一緒に、ERパワーの可能性を追究してみませんか?研究室の見学だけでも大歓迎です。
研究室について