2023年徳島支部総会報告

トップ徳島大学工業会徳島支部2023年徳島支部総会報告
  • 日 時:疯狂体育,疯狂体育app下载5年2月18日(土) 15:00~16:00
  • 場 所:徳島大学工業会館多目的室
  • 講演会方法:オンライン Microsoft Teams使用

○徳島支部長挨拶        宮本 良之 様
  徳島支部の現状と今後の活動についての話があった。
○徳島大学工業会理事長挨拶   林 宏二郎 様
  本部の活動と100周年記念行事への協力依頼があった。
○来賓挨拶
 徳島大学理工学部長      武藤 裕則 様
  理工学部の設立及び研究の現状。学生の本学希望は昨年より少ないが、それでも高い状況である。
  地域貢献として、授業?試験などをデータベース化して公開し、学習内容の適切化を図る。などの話があった。
 徳島大学生物資源産業学部長  松木  均 様
  研究施設(新しい施設も建設中)およびその研究紹介と推薦入試の改革の状況。卒業生は県内就職率が高い。などの話があった。

○議 事
 1.疯狂体育,疯狂体育app下载4年度事業報告
 2.疯狂体育,疯狂体育app下载4年度会計決算報告
   質疑があり、支部長が本部の事務局で調べてもらい後日連絡する。
 3.疯狂体育,疯狂体育app下载4年度会計監査報告
   鈴江監事より、上田監事とともに会計監査を疯狂体育,疯狂体育app下载5年1月23日(月)に実施し、正確かつ適正な会計処理をしたとの報告があった。
   以上の3件の報告について審議し、3議案ともに承認された。
 4.疯狂体育,疯狂体育app下载5年度役員の選任(案)
   総会資料に基づき、役員異動の説明があり、原案どおり承認された。
 5.疯狂体育,疯狂体育app下载5年度事業計画(案)
   総会資料に基づき説明があり、原案どおり承認された。
 6.疯狂体育,疯狂体育app下载5年度会計予算(案)
   会計担当より説明があり、原案どおり承認された。
 7.その他

○記念講演
 演題:「循環型タンパク質としての食用コオロギの可能性」
 講師:徳島大学バイオイノベーション研究所 講師
 株式会社グリラス 代表取締役 CEO 渡邉 崇人 様

○プレゼンテーション
 演題:「2022年度打ち上げ実験の成果と今後の展望」
 講師:徳島大学理工学部3年 永見 美空 様

(電気52年卒 内藤修身)

疯狂体育,疯狂体育app下载5年度徳島大学工業会徳島支部総会記念講演報告
 日 時:疯狂体育,疯狂体育app下载5年2月18日(土) 16:10~17:10
 場 所:徳島大学工業会館1階多目的室
 講演者:徳島大学バイオイノベーション研究所 講師 渡邉 崇人 様
 講演演題:「循環型タンパク質としての食用コオロギの可能性」

 講演内容は生物の形作りとして、なぜ生物は様々な形があるのか?どうやって形を作るの?なぜ我々はこの形なの?これからどうなっていくの?モデルとして昆虫を使っていたところから始まります。コオロギなどの昆虫は幼少期に足を切られても、再生できるメカニズムがあるそうです。  現在では、昆虫を食べた経験者は10%程度ですが、大正時代では、イナゴを食していたのは55%、その他の蜂の子、蚕のさなぎ、カミキリムシ、タガメ等55種類の昆虫を食べていました。そして①なぜ今昆虫が注目されているのか?②なぜコオロギなのか?③コオロギを利用するための研究開発④食用コオロギのビジネスは、という流れでした。これについて、環境の変化で食料が足りなくなり、今まで通りでは通用しなくなります。人口は増え続け、2050年には100億人になると予測されています。現在、経済発展と人口増加により肉食が進んでいます。このままでは、タンパク質が不足し、肉由来のタンパク質が少なくなります。牛は、1㎏の肉を得るために飼料10㎏?水22000?を必要とし、温室効果ガス2800g排出します。コオロギでは、1㎏を得るために飼料1.7㎏?水4?で済み、温室効果ガスの排出は100gです。タンパク質の需要は増加し、年2.4%増加しています。ちなみに、穀物は0.9%です。国連(FAO)も昆虫食を推奨しています。  持続可能な食用資源としての最大の特徴としては、雑食性であり、コオロギは何でも食べるという点です。蚕は桑しか食べない、イナゴは完全草食で草畑が必要になります。雑食である、コオロギ?ミールワーム?ショウジョウバエ等は何でも食べます。雑食性だからこそ、解決できることがあります。年間の食糧廃棄は、世界で9.3億トン、日本で2531万トンです。生産量の1/3が廃棄されています。ちなみに事業所では1765万トン、家庭では766万トンが廃棄されています。産業廃棄物として捨てられているのが、生産工程での食品ロスです。この生産工程での食品ロスを、コオロギの飼料として活用します。  昆虫食としての課題は、心理的なハードルがあります。気持ち悪い?不味そうなどネガティブなイメージを払拭しなければなりません。食品工場としては、総合的コオロギ生産技術の構築、食品残渣での飼育、社会での受容を目指すことになります。  株式会社グリラスは、国内初のコオロギファームを美馬市に設立し、年間20トンを生産しています。ゲノム編集技術による品種改良を行い、白いコオロギなどを目指しています。マーケットの拡大?生産性の向上?収益性の向上のため、元々茶褐色のコオロギを黄色化し、パウダーにしています。また、コオロギを大型化もしています。食品残渣のみでの飼育を目指し、食品工場から大量の小麦ふすま(ぬか)と他の食品ロスで行う事が可能になっています。Vision としてHELLO!NEW HARMONIES、Missionとしてコオロギの力で生活インフラに革命を、を掲げています。  今、使用しているのがフタホシコオロギ(眼の白い系統)で、環境にやさしいタンパク質の供給、食品ロスの解消で、研究?生産?加工?販売まで一貫して自社で行います。パートナーは必要です。乾燥パウダーはタンパク質が76.3%です。コオロギエキスは、コオロギ99.6%食塩0.4%です。すでに、ZIP AIRの機内食や、小松島西高校の給食で試食会が実施されました。また、 ファミリーマート?セーコーマートでも販売されています。使用されるのは、循環型に生育されたコオロギのみです。コオロギの抜け殻を、繊維に使用することも考えています。飼料は飼料安全法に基づき、そして製品は抜き取り検査を行っています。  最後にオンラインストアで商品が50%オフになるクーポンコードも共有されました。

(精密54年卒 川田晋吾)

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写真1 総会の様子

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写真2 支部長挨拶

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写真3 林理事長と両学部長

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写真4 講師 渡邉先生


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