- 日 時:疯狂体育,疯狂体育app下载4年10月22日(土) 16:00~17:00
- 場 所:徳島大学工業会館2階セミナー室
- 講演会方法:工業会館セミナー室とTeamsによるオンラインのハイブリッド方式
- 講演者:徳島市立徳島城博物館 館長 根津寿夫 様
- 講演演題:「明治日本を創った渋沢栄一と蜂須賀茂韶」
徳島大学工業会徳島支部の初めての試みとして、オンラインによる講演会を実施しました。初めての試みなので色々なトラブルもありましたが、無事終了することができました。
講演内容は、はじめに「近代日本資本主義の父」と呼ばれた偉大な実業家、渋沢栄一(1840~1931)の生い立ちや思想信条、洋行後大蔵官僚から実業界に身を投じた内容の話をお聞きしました。第一国立銀行(現みずほ銀行)、東京商法会議所、東京株式取引所を始め、500を超える企業や経済団体の設立運営に関わり、そのエネルギーには驚かされるばかりであります。学校教育や社会福祉事業などにも尽力され、さすがに2024年から1万円札の肖像にふさわしい人物であると感じ入りました。
次に、蜂須賀茂韶(1846~1918)の生い立ちや思想信条、イギリスのオックスフォード大学留学、歴任された官職、実業家としての渋沢栄一との関わりなどの話を講演していただきました。若き日の蜂須賀茂韶に面会した福沢諭吉は、「如何にも無礼横風なる少年」と感想を述べています。徳島藩知事のとき挫折を味わい不本意な結果で力不足を実感したようであります。心機一転、イギリスに留学して西欧の技術や知識を学びました。帰国後、外交や政治、実業、教育の世界で力を発揮することになります。外交官ののち、東京府知事、第2代貴族院議長、文部大臣就任など政治家として大活躍しました。また、実業家として渋沢栄一と関わりを持ち、東京海上保険株式会社、大阪紡績株式会社(現東洋紡)、日本鉄道株式会社(現JR東日本)、喜賓会(現日本交通公社)など多くの企業設立に奔走しました。徳島県へも教育振興のため寄付をするなど多大な貢献を残しました。佐古小学校に「愛日黌」と揮毫した校名額を贈っています。
渋沢栄一と蜂須賀茂韶は洋行で得た最新の技術や合理的な考え方によって良き理解者であり、良き共同実業家として良好な関係が続きました。
今回の講演で、徳島県人でありながら知らなかった蜂須賀茂韶の生涯を知り得たことは本当に良かったと思います。
(機械53年卒 濱田正憲)
講演会終了後(写真左:根津寿夫様/右:宮本良之支部長/上:濱田正憲事務局長)